今話題のスーパーファミコンソフト、ファイナルファンタジーIVを完全クリアしたので感想を書く。
まず驚かされたのはサウンド。
同時発音数8の16bit音源。
オーケストラばりのリアルすぎる音に度肝をぬかれた。
「ピコピコ」の時代は終わったのかもしれない。
グラフィックもファミコン時代から大幅に改善された。
回転、縮小、拡大、といったスーパーファミコンの能力が余すこと無く生かされている。
セーブ機能も安定しており、さすがニューマシンといったところだ。
さて肝心のゲーム内容だが。
巷では「一本道でゲームとは言えない」などの声もある。
「映画を見たほうがマシだ」などの暴論?も。
果たしてそうか?
確かにゲームは一本道の側面がある。
ウルティマのような自由さは無いし、ウィザードリーのようなキャラメイキングの広がりも無い。
だが私にとっては「十分過ぎるほどにゲーム」だった。
たとえば戦闘時のActive Time Battle。
常に時間が流れているため、今までのRPGのようにのんびりと作戦を立てているヒマは無い。
アクションと頭脳の両面が要求される。
このインタラクティブ体験はゲームでしか味わえない。
ストーリーも映画に引けを取らない。
カインの裏切りに驚き、パロム・ポロムの死に涙し、ローザとの恋のトキメキ・・・
ゴルベーザの正体を知ったときは、ショックの余りコントローラーを落としてしまった。
もはやゲームがゲームを超えたと言えよう。
マルチメディアという言葉は、陳腐な意味で使われることが多い。
殊にゲームにおいては安っぽいゲームという蔑称にもなるほどだ。
だがあえて私はこう宣言したい。
「FF4はマルチメディア時代の幕開けを象徴するソフトである」と。
ゲームと映画が融合し、まったく新しいジャンルが生まれた。
メディアを超越したこの「現象」は、歴史に残る出来事と言っても過言ではない。