都心で電車が遅延しても、駅が遅延直後に大混雑しないのはなぜ!?

「都心で電車が遅延しても、駅が遅延直後に大混雑しないのはなぜか?」を考える企画。ぜひ皆様もご参加ください。
 
朝ラッシュ時の駅ホーム。正常であれば3分ごとに電車が到着すると仮定します。
 
「ホームに電車待ちの人があふれる」→「電車が来て人混みが解消される」
 
正常であればこれを3分ごとに繰り返します。ホームの人混みは「3分ごとに解消される」のです。
 
もし電車が遅延したら、
「ホームに電車待ちの人があふれる」→「電車が来ないから人混みが消えない」
状態になります。正常時は「3分ごとに人混みが解消」されますがそうなりません。人が次々とホームに押し寄せます。3分ごとに大量の人々が増えるはずです。
 
5分もしないうちにホームは人混みであふれ、入場規制になるはず。10分もすれば駅は大パニックになって駅全体の入場を止めるはず…。でも実際はそうなりません。混む場合があっても入場規制するほどではありません。駅全体も大パニックになるほど急激には混みません。
 
「遅延初動では急激に混まない」のです。振替輸送やバス使用はしばらく時間を置いてからです。他の電車も通常通りです。「遅延直後にまずは大混雑が起きるはず」なのに、それが起きない…。
 
これってなぜでしょう?なぜ遅延直後に混まないのでしょう?遅延初動で大混雑が起きないのはなぜでしょう?「3分ごとに来るはずだった大量の人々」はどこに行ったのでしょう?

これを皆様と一緒に考えていきたいです!
#ホームのなぜ  のタグで考えを発表してください!
(タグは使わなくても大丈夫です!お任せします)
 
*スマホ以前の90年代から変わらない現象と思われるので、「スマホで遅延情報をゲットするからホームに向かわない」は違うかなあと。
 
*花火大会などでは駅ホームが大混雑します。次々とホームに人が押し寄せるからです。あれと同じことが「遅延直後に起きるはず」なんですが…。起きない。なぜ!?群集心理?人流データとかある?情報求む!謎の解明にご協力お願いします!
 
*私たちが普段見ているのは「遅延後しばらく経った後の大混雑」です。数十分後とか1時間後とか。
「遅延後すぐの大混雑」はレアケースのはず。経験した方いますか?
理論上?は「遅延後、数分以内に入場規制が必要な大混雑が起きる」はず…。でも「遅延直後に大混雑で入場規制」は聞いたことがない。なぜ!?
 
*遅延直後に「駅に向かうのをやめる人」が大量発生している事になります。道中やコンビニで「駅に行かない」と判断する。遅延が起きたことは知らないはずです。なんなら「遅延起きる前」に行動しないと間に合わないw
まじでエスパーの世界。謎すぎる。皆様真相究明にご協力を!

 

*直近で私が見た「遅延直後」は西武新宿線、高田馬場駅です。夕方の帰宅ラッシュ時。20分以上の遅延。電車2本分の遅延です。各停や急行でそれぞれ2本は遅延しています。
普通に考えたら下記が起きるはずです。
(各停や急行がそれぞれ10分おきに来ると仮定します)
 
・遅延10分後にはホームの人数が正常時の2倍近くになる。
・遅延20分後にはホームの人数が正常時の3倍近くになる。
・ホームに向かう人が列を作るので階段が埋まっていく。
・次々と人が来るので階段や駅構内など駅全体が大混雑する。
・ホームと駅構内、両方で入場規制が必要になる。
 
しかしこれらは起きませんでした!遅延直後は急激に人が増えるはずです。なのに大混雑が起きなかったのです!
振替輸送で他の改札が殺到する様子もありません。バスやタクシー乗り場も混んでいません。…。いったいどういうことですか?人が大量に消えたのです!遅延直後に何人もの人間が消えた!!
 
*ラッシュ時以外の「遅延直後」でも不思議な経験をした事があります。コロナ前、平日22時頃のJR山手線、新宿駅。駅に電車が到着し、ドアが開いたまま15分以上の停車となりました。ポツポツ空席がある状態で停車しました。
 
電車3本分は遅延しています。ドアは開いたままなので、乗客は自由に電車に出入りできます。普通に考えたら下記が起きるはずです。
 
・空いてる時間帯とはいえ乗客がどんどん電車に入ってくる。
・振替輸送やバス利用のため電車から出て行く乗客もいる。
・ホームや階段が正常時より混雑する。
 
しかしこれらが起きた様子はありませんでした。「ポツポツの空席がずっとそのまま」なのは特に不思議でした。停車して10分もすれば空席は埋まるはず。でも埋まらない。
 
時間が経過するほど「電車に入る人」と「電車から出る人」が発生して、空いている時間帯とはいえワチャワチャするはず…。それも起きない。何事も無かったかのような、穏やかな時間が過ぎたのです。なぜですか…?「遅延直後」はラッシュ時もそうでない時も混まない。なぜ?


 

「遅延直後に限り『群集心理が様子見になる』」仮説を考えてみました。


 
朝ラッシュ時の駅ホーム。正常であれば下記と仮定します。
 
時間 乗客数  属性
8:00 1000人  A群
8:05 700人   B群
8:10 1200人  C群
8:15 1100人  D群
 
8:00時の乗客数は1000人と仮定し「A群」とします。
 
7:55に遅延が発生し「8:00の電車が来ない」状況になりました。9:00まで電車は来ないと仮定します。普通に考えたらこうなるはずです↓↓↓
 
・8:05にホームの人数が1700人近くなる。
・8:15にはホームの人数が4000人近くなる(通常の4倍)
・その後も続々と人が押し寄せるので階段や駅構内が大混雑する。
・振替輸送やバス停への移動もあるので駅全体が大混雑する。
 
遅延後「数分以内に急激な大混雑が起きるはず」です。遅延後「数分以内に入場制限が必要になるはず」です。
しかし大混雑は起きません。入場制限も起きません。なぜか?
「様子見の群集心理が働くから」と仮定します。

 
仮説!【様子見の群集心理】
遅延直後の8:00から8:15までは「全員が様子見になる」と仮定します。
 
A群1000人はそのままホームに留まります。振替輸送やバス停への移動はしません。「ホームに留まったまま様子見」します。
 
B群は「本来いるべきではないA群がホーム上にいる」ことを察知します。B群はホームに向かわず「改札付近で様子見」します。
 
C群は「本来いるべきではないB群が改札付近にいる」と察知します。C群は改札には向かわず「駅構内の広場で様子見」します。
 
D群は「本来いるべきではないC群が駅構内広場にいる」と察知します。D群は駅構内に向かわず「駅外の路上で様子見」します。
 
全ての群が「目的地の手前」で「様子見」をするので混雑が「分散」されます。
 
また、全ての群は「人混みを避ける心理」が働きます。
A群は「人が少ない乗車位置に移動する」ので、ホーム内の人数は分散されます。
B群は「改札付近が混んできたら駅広場や駅外に移動」します。
C群も「駅広場が混んできたら改札付近や駅外の空きスペースに移動」する。
D群も「駅外が混んできたら駅広場や改札付近の空きスペースに移動」する。
 
全ての群で「人混みの分散」が起きます。
 
(実際はこのようにキッチリと分類行動するわけではありません。これに近いことが起きるという仮定です)
 
遅延直後は「群集心理が様子見」になり、なおかつ「人混みを避ける心理」が働くため「遅延直後に大混雑が起きない」という仮説です。
人混みの「分散」が起きるのです。
ホームに行く、改札に行く、など「具体的な目的のある行動をしない」のも混雑が起きない理由の一つです。
 
「様子見の群集心理」は永遠に続くわけではありません。
遅延後30分もたつと「混雑の塊」がどんどん増えます。ホームに向かう人混みもどんどん増えます。それらの人混みを目視して、群集心理が「様子見」から「ホームに行かないと!」に変わるのです。
「人混みが伝播していく」イメージ。「人混みを見て人混みを作る」形です。私たちが普段見ている大混雑はこれです。遅延後しばらく経った後に、「群集心理が変化」し、大混雑が発生するのです。
 
以上、遅延直後に限り「群集心理が様子見になる」、だから「遅延直後は駅が大混雑しない」という仮説でした。
 
*遅延直後は全ての群が「ゴールを設定せずにフラフラと歩きながら様子見」します。ホームや改札などの「具体的なゴールが無い」のです。代わりに「空きスペース」が仮のゴールとなります。空きスペースに細かく移動するので人混みが分散され、大混雑が起きないのです!
 
*もしこの仮説が正しければ、「様子見の人を意図的に増やす」「様子見の人を混まない場所に誘導する」ができれば「混雑を解消する」ことができるかもです!

駅で大混雑が発生した時に、「人を減らす」のではなく「様子見の人を増やす」。そして空いたスペースに誘導する。
 
「バスやタクシーもご検討ください。駅構内広場に総合案内所がございます。十分に広いスペースでイスもございます」
 
などのアナウンスで、「様子見の人を増やし」「空いてるスペースに誘導」します。
 
また「駅内コンビニの入口を平時より大きくする」などして、「細かく人流が分散される」工夫などもいいかもしれません。
 
ただ実際に様子見の人が増えるかは不明です。また「そもそも空いたスペースが無い」駅も多いでしょう。
 
仮説が正しかったとしても、現実的に混雑を解消できるかは不明です。
そもそも仮説が正しいのかも不明です。*仮説が正しくない可能性アリ。後述。

 

去る7月1日、「電車の遅延直後」に遭遇したので自分が見た限りのことをレポートします。

2023年7月1日(土)
高田馬場駅、JR山手線。15:30頃。(時間は正確にメモしておらず全て「約」です)
内回り外回りともに「駅に電車が到着し、ドアが開いたまま停車」となりました。運転再開は15:50分頃。内回り外回り、合せて電車10本分近くの遅延です。
 
結論から言うと「電車の遅延直後に駅は大混雑しない」を裏付ける状況を確認できました。
 
内回り外回り共に約4分間隔で来る電車が合計10本分遅延しています。普通に考えたらこうなるはずです↓↓↓
 
・遅延4分後にはホームの人数が電車4本分近くになる。停車中の電車に乗り込む人もいる。(正常時の2倍近くになる?)

・遅延8分後にはホームの人数が電車6本分近くになる。停車中の電車に乗り込む人もいる。(正常時の3倍近くになる?)

・ホームに向かう人が次々とやってくるので、ホームや階段及び停車中の電車が大混雑する。

・その後も続々と人が押し寄せるので駅構内が大混雑する。

・振替輸送やバス停への移動も発生して駅全体が大混雑する。
↑↑
しかしこれらが発生した様子はありませんでした。
遅延後「数分以内に急激な大混雑が起きるはず」です。でも大混雑は全く起きませんでした。


 私が目撃した様子は下記です。↓↓↓
・電車2本分(内回り1本・外回り1本)が遅延した15:35頃、ホームは混まない。押し寄せる人混みも無い。停車中の内回り車内、急激に混む様子は無い。だいぶ余裕のある感じ。停車中の外回り車内、階段付近の車両はかなり混む感じ。それ以外は余裕あり。急激に混む様子も無い。階段もホームも混まない。小規模な混雑も発生せず。
 
・電車4本分が遅延した15:40頃、ホームは混まない。押し寄せる人混みも無い。停車中の車内、内回り外回り共に15:35とほぼ同じ状況。振替輸送やバスのため移動をする客がポツポツいる印象。まさに「ポツポツ」という感じで大きな移動は無い。人混みも発生しない。階段もホームも車内も大きな変化無し。小規模な混雑も発生せず。
 
・電車6本分が遅延した15:45頃、「ホームにほぼほぼ人がいない感じ」になる。とても空いている。穏やかな雰囲気。停車中の車内、内回り外回り共に15:35、15:40とほぼ同じ状況。変化無し。ポツポツ移動する人がいる。大きな移動は無し。押し寄せる人混みも無い。小規模な混雑も発生せず。
 
・運転再開アナウンスの15:50頃、ホームを離れ改札付近の様子を見に行く。大混雑している様子は無し。平時と同じ程度。押し寄せる人混みも無い。振替輸送の混雑も無し。
 
私が確認したのは以上、ここまでです。
 
「電車の遅延直後に駅は大混雑しない」を裏付ける状況でした。さらに「時間経過と共に人が減っていく」様子もあり、特に15:45の「ほぼほぼ人がいなくなった穏やかなホーム」は不思議な雰囲気でした。
 
以前「遅延直後は乗客が「目的地の手前」で「様子見」になるから混雑しない」という仮説を立てました。しかし「様子見勢」は少ない印象でした。ホームや階段や改札も人混みはありません。「様子見」で立ち止まり続ける人は少ない印象でした。
 
いったい何が起こったのでしょうか?
電車に乗るはずだった人はどこに?
振替輸送やバス停に移動した人はどこに?
ホームも階段も改札も混まないのはなぜ?
 
状況だけを見れば「物理的に人が消えた」のです。
そんなことが起きるとは思えません。必ず「科学的に説明できること」が起きているはずです。
 
私の目視だけでは限界があります。見落としもあるはず。
 
皆様と一緒に考えていきたいです!ぜひ仮説を出してください!
よろしくお願いします!

 

*「遅延直後に限ってホームに向かう人が大幅に減少する」が最大の謎かもです。遅延直後は「そもそも遅延が起きたことを知らない」人も一定数いて、ホームに向かうはず。また「すぐに運転再開するかも?」と様子見のため「とりあえずホームに向かう人」も多いはず。しかしホームに向かう人はとても少ない…。なぜ?
 
「遅延1時間後」とかになると、ホームに向かう人が続出して大混雑します。運転再開の目途が立っていなくても、「とりあえずホームに向かう」人が大量発生する。「遅延直後」と「遅延1時間後」で何が違う?群集心理?

*・駅の構造や案内方法などの「外的要因」
・人間の心理や認知などの「内的要因」
この2つに切り分けるのもありかなあと。
 
「遅延直後に限ってホームに向かう人がとても少ない」
「遅延直後に限ってホームに留まる人もとても少ない」

これらは「なぜ人間はそのような行動をするのか?」=「内的要因」として考えていく。日本人と外国人で違う?通勤客と観光客で違う?心理や認知について細かく分析できたらいいけどなあ。

 

「遅延直後に限って【遅延】を【運休】と認識する人が多い」仮説を立ててみました。


株式会社ディーアンドエムが2017年9月に集計したアンケートをご覧ください。

「電車が【遅延】した時どのような行動を取るか?」
「電車が【運休】した時どのような行動を取るか?」
 
を約10,000人に聞いたものです。
 
まずは「電車が【遅延】した時どのような行動を取るか?」

 

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1位 すぐ来る電車に、無理やりにでも乗り込む 36.5%
2位 数本見送ってから、少しでも空いている電車に乗る28.5%
 
で合計65%となっています。
いずれも「ホームに向かう」「ホームに留まる」行動です。
電車が【遅延】した場合は65%の人が「ホームに向かう(留まる)」のです。
 

次に「電車が【運休】した時どのような行動を取るか?」

 

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1位 違う路線を利用し、すぐに目的地へ向かう31.3%
2位 運転再開時間を聞いてから、どのように行動をするか決める 28.9%
 
で合計60%です。
「ホームに向かわない(留まらない)」行動が約30%、「ホームに向かうとは限らない」行動も約30%。
出かけるのを諦め自宅に戻る 9.6%
カフェなどで時間を潰す7.8%
数値は不明ですが「改札付近で運転再開を待つ」回答も。
いずれも「ホームに向かわない(留まらない)」行動です。
 

【遅延】と【運休】で明確に行動が分かれています。

電車が【遅延】した時は「ホームに向かう(留まる)」行動が60%以上。
 
電車が【運休】した時は「ホームに向かわない(留まらない)」行動が48%。
「ホームに向かうとは限らない」行動も約40%。
 
 
「遅延直後は【運休】を前提とした行動を取る人が多い」仮説が浮かび上がってきます。【運休】として行動するのでホームに行かない。ホームが混まない。
なぜでしょう?なぜ「遅延直後」に限って【運休】と認識するのでしょう?
…分かりません(笑)
 
これも仮説となるのですが。
 
遅延直後は圧倒的に「情報不足」です。何が起きたのか?再開の見込みはいつか?
・すぐに運転再開する「遅延」なのか?
・運転を完全に取りやめる「運休」なのか?
それすらも不明なわけです。
 
なんらかの「行動バイアス」がかかって、「運休」と認識する人が多いのかもしれません。
 
「遅延なので5分後に運転再開するかもしれない。しかし12時間運休の可能性もある。12時間も待っていられない。今すぐ違う路線に移動すべし」

このような行動を取る人が多い可能性。
 
遅延1時間後になると、情報が出そろってきます。
「踏切の点検が終わったのでそろそろ再開だろう」と予想してホームに待つ人も増えるでしょう。
 
また「50分も待ったのだから今更ホームを離れたくない。1時間でも待つ」という「サンクスコスト」のバイアスがかかる人もいるかもです。
 
仮説「様子見の群集心理」で書いた通り、「群衆を見て群衆が発生する」可能性もあります。
 
遅延から時間が経てば経つほど、ホームに向かう人が増えるのです。
 
以上、遅延直後に限って【遅延】ではなく【運休】を前提とした行動を取る人が多い。だから「遅延直後に駅は大混雑しない」という仮説でした。

 

*本仮説の補足1.
7:55に遅延が発生し「8:00の電車が来ない」状況が発生。運転再開は9:00と仮定します。駅アナウンスを下記と仮定します。
 
8:00 「ただいま電車が遅れております」
8:10 「全ての運転を見合わせております」
8:15 「踏切事故が発生しております」
8:30 「踏切の点検をしております」
8:45 「15分後に運転再開の見込みです」

8:00から8:45までは「遅延か運休か不明」な状態です。遅延の未来がくるのか、運休の未来がくるのか、確定していません。
8:45に「遅延が確定」します。
 
8:00から8:45までの人々は「遅延か運休が不明」な状態で行動するわけです。
「5分後に運転再開する【遅延】かもしれない。しかし12時間止まる【運休】かもしれない」と。
 
この時人々は何らかの行動バイアスにより、【運休】を前提とした行動を取る。ホームに向かわない行動を取る。だから「遅延直後に駅は混雑しない」
という仮定です。
 
「遅延直後に限ってホームに向かう人(留まる人)がとても少ない」

これの理由も「遅延直後に限って【遅延】を【運休】と認識する人が多い」から、となります。

 

*本仮説の補足2.
以前書いた7月1日(土)の高田馬場駅。
15:45:ホームにほぼほぼ人がいない感じになる。とても空いてて穏やか。
15:50:運転再開のアナウンス。

後付けで振り返ると「5分後に運転再開するのになぜホームが空いているのか?」と不思議に感じます。
しかし現地にいた人々は「5分後に運転再開するかもしれない。しかし12時間運休の可能性もある」と考えて「12時間運休」の方に賭けた。だからホームが空いていた…という仮説です。なんらかの行動バイアスで「運休」が多数派になった。だからホームが空いていた。

 

仮説「カフェ客の行動パターンと同じ」


私はカフェが好きで「カフェ客の行動」も独自に研究しています。それが本件にも生かせるかと思いました。
 
都内日曜日の午後。街中のカフェが混んでいると仮定します。
ドトールのような「満席の時に客が待つイスが無いタイプ」

ルノアールのような「満席の時に客が待つイスがあるタイプ」
この2タイプがあります。
 
ドトールが満席だった時は、あきらめてすぐにお店を出る人がほとんどです。待つイスも無いので、すぐに出て行きます。この時人は「いつ席が空くか分からない。待つイスも無いのでドトールを出よう」と判断します。
 
ルノアールが満席だった時は、席が空くまで並んで待つ人が多いです。イスもあるので座って待つ人が多い。この時人は「いつ席が空くか分からない。でも待つイスがあるので座って待とう」と判断します。
 
これは合理的な判断ではありません。
一般的にドトールの方が客の回転が早いので、早めに席が空く可能性が高いです。「イスの有無」だけで判断するのは合理的ではありません。しかし多くの人が「イスの有無」だけで判断します。
 
これと同様のことが「電車遅延直後の人々の行動」で起きている可能性があります。
既述の仮説「遅延直後に限って【遅延】を【運休】と認識する人が多い」がそれにあたります。
 
遅延直後は「いつ電車が来るか分からない。情報も無い。すぐにホームを離れよう」と判断。だから遅延直後は「ホームが混まない」。ドトールと同じ。
 
遅延1時間後は「いつ電車が来るか分からない。しかし事故の情報はある。アナウンスを聞きつつホームで待とう」と判断。だから遅延1時間後は「ホームが混む」。ルノアールと同じ。
 
カフェの「待つためのイス」に該当するのが「情報(遅延理由や見込み)」となります。

遅延直後は圧倒的に「情報不足」です。何が起きたのか?再開の見込みはいつか?
・すぐに運転再開する「遅延」なのか?
・運転を完全に取りやめる「運休」なのか?
それすらも不明です。
なんらかの「行動バイアス」がかかって、「運休」と認識する人が多い。【運休】として行動するのでホームに行かない。だからホームが混まない。
↑↑
この仮説を補強するものです。

「情報が無い」から「運休」と判断するのは合理的ではありません。非合理的な行動を取るのもカフェと同じです。
この仮説、いかがでしょうか?

 

これらの仮説が正しかったとしても、「ホームに向かわなかった人はどこに消えたのか?」は残ります。「物理的に人が消えたように見える現象」は未解決。
 
そもそも仮説が正しいかも不明です笑。
私1人では限界があります。ぜひ皆様も仮説を出してください!
 
#ホームのなぜ  のタグで考えを発表して頂けたらうれいいです。
よろしくお願いいたします。


*これは創作ではありません!このアカウントはノンフィクションと創作をごっちゃに書いておりますが、これは明確な「ノンフィクション」です。全て「ガチ」です。

 
*過去にTwitterやnoteに投稿したものを自主転載しています。