【ひろゆきの裁判逃亡から考える日本の過去と未来】

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ひろゆきが裁判から逃げ回ったことを擁護するつもりはありません。
しかし、逃げたことだけにフォーカスを当てるのも違うと思います。

 

時代背景や法律を検証し、現代に生かすべきです。

 

「サービスに法律が追いつかなかった」点。このテーマは今も日本に残り続け、日本で革新的なネットサービスが生まれない原因にもなっています。

 

海外では「サービスが先、法律は後」です。法律違反でもいいからどんどん新しいものを作ろう!と。
最近ではDEXやDeFiやNFTですね。脱法で詐欺も多いけどまずはやってみよう、と。
ユーチューブや音楽配信もそうだった。問題が多すぎるけどまずはやってみた。
「まずは法律無視でやってみて、サービスに合う法律を後付けで作る」のです。

 

日本では「法律が先・サービスが後」です。「まずは法律を守りましょう」となる。
「法律違反でもどんどんやれ」という風土が全くありません。そのせいでDEXもDeFiもNFTも生まれず、ブロックチェーンでは完全に後進国になりました。
Winny金子勇さんも逮捕され、日本のネットは周回遅れになりました。
TwitterYouTubeTikTokも日本からは生まれませんでした。

 

今、日本で革新的なサービスを始めたらすぐに裁判になるでしょう。ちょっとでも法律守らなかったら叩かれる。

 

サービス運営者が「この法律はおかしい」と叫んでも日本の世論は動きません。「法律守れクズ」で終わりです。
裁判に対応していたらお金も時間も無くなります。

 

サービス継続のためには、
・裁判から逃げて賠償金を踏み倒すか、
・海外に逃亡するか、
2つの選択肢しか無い。

 

今の日本は、ひろゆきの時代と全く変わっていないのです。

 

2016年前後に日本発のDEXを作ろう、という動きがありました。しかし「法律違反なので怖い」と萎縮してしまい、頓挫した。
「法律違反でいいからどんどん作れ」という世論も全く起きませんでした。
一方海外では法律を無視したDEXやDeFiがどんどん生まれ、世界基準になったのです。

 

日本で革新的なサービスを作るためにも、ひろゆき裁判の検証を、世界の例と比較しながら行うべきです。
1つの例を。

 

よくある勘違いで「ひろゆきは誹謗中傷の削除要請を無視した」があります。無視したのではなく「書き込みが事実かどうかの確認をまず取りたかった」のです。「誹謗中傷が事実なら削除します。まずは事実確認をさせてください」と。
当時この考えは革新的でした。
他の掲示板では言われるがままに削除するのが基本だったので。事実か否かはどうでもよかったのです。

 

ひろゆきは早くから
「書き込みが事実かどうかを確認すること(表現の自由を守ること)」
「書いた人と書かれた人、当事者同士で話し合うこと」
「悪いのはサービス運営者ではなく書いた本人であること」
を主張していました。

 

今では当たり前の考えで、法律が追いつき、Twitterは世界基準のサービスで運営されています。自殺者が出るツイートを放置しても、運営者は罪に問われません。

 

しかし、当時のひろゆきの主張に同調する世論は全く起きませんでした。
「勝手なこと言うな!責任取れ!」と。

 

世論が味方につかず、裁判に勝てる見込みもありません。「時代に合った法律を作ろう」という議論も起きません。

 

「裁判から逃げる。賠償金を踏み倒す」これが、2ch継続ための唯一の道だったのです。

 

繰り返し言いますが、これは今の日本社会にも残っている問題です。
「法律違反でいいから新しいものを作れ」という風土が全くありません。

 

日本で革新的なサービスを継続するには「裁判から逃げるか、海外逃亡するか」の選択肢しかないのです。今現在も。

 

海外では「法律違反の革新的サービス」が日々生まれています。後付けで法律が作られ、日本に輸入されてきます。
後付けの法律に日本人の意見は全く反映されません。日本に不利な法律が作られ、世界基準となっています。

 

ひろゆきは裁判から逃げた汚いヤツだ」
日本人はそこで思考停止しました。その奧にある問題を全く検証してきませんでした。結果、日本はIT後進国になったのです。

 

このシリーズは↓↓↓にまとめていきます。

*過去にTwitterやnoteに投稿したものを自主転載しています。